白馬村における地形と地質

白馬村は地形と地質から、西部の飛騨山脈,東部の小谷山地,その間の白馬盆地の3つに大別できる。

西側の飛騨山脈は白馬岳(2,933m)をはじめとする、この山脈北端の山岳地域である。飛騨山脈の地質は飛騨外縁帯に属しており、古生代・中生代の古い地層(花崗岩類・安山岩・珪長岩類・蛇紋岩・白馬層群・来馬層群など)から成る。

これに対して、小谷山地は山容がなだらかで山頂・山稜の定高性がよい山地である。この山地は白馬村内では泥岩,砂岩,礫岩,凝灰岩などの地層(川内累層・鬼無里累層・南小谷累層・北城累層・美麻累層)から成る北部フォッサ・マグナの新第三系~下部第四系の山地で、大峰帯に相当する。

白馬盆地は糸魚川-静岡構造線に沿う断層盆地のひとつで、地形から北側の北城平と南側の神城平に大きく分けられる。

北城平には北アルプスから流れ出た松川,平川,犬川の形成した複合扇状地が広がっている。松川流域には 6段の更新世河岸段丘が和田野,森上,切久保などに発達している。地質は二股や源太郎で、地表より -30m以深に基盤の蛇紋岩がみられ、その上に扇状地性堆積物がおおう。しかし、白馬町付近では深さ100m以上にわたり沖積層で構成されていて、基盤には到達しない。

神城平は約5,000年前まで鹿塩湖と呼ばれる化石湖であった。神城平中心部のボーリングデータによると、上部から厚さ 7mが泥炭層で、その下部は約80mにわたり泥質の湖沼性堆積物が認められる。神城平の東側には湖岸段丘地形のひとつである神城Ⅰ面が分布している。一方、西側には仁科山地から供給された土砂によって大規模な崖錐が発達している。その崖錐の上に佐野,沢渡の集落が発達し、崖錐末端には湧水が分布する。北側は犬川扇状地が押し出して神城平を閉じこめている。南側には佐野坂丘陵がある。この丘陵は丘陵南側の青木湖(標高 822m)と北側の親海湿原( 744m)とに挟まれていて、青木湖水が佐野坂丘陵を通って親海湿原に漏水しているといわれる。それは、この間の高低差が78m、幅が 700m、地質は仁科山地起源のもろい佐野坂山崩壊堆積物で、さらにほぼ南北に推定断層が走っていることからである。また、この丘陵は姫川水系と信濃川水系の分水界で、日本海性気候と内陸型気候との境界でもある。

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